【風俗】貴方が求めているのはどのような風俗ですか?ブログ:14 11 14
一昨日、ふた月振りに母親が帰ってきた。
「お父さんの還暦祝いをするんだけど、来てくれる?」
お父さんの勤務地が変わって、
母親はお父さんと大阪へ行ってしまった。
そして、母親はときどき一人で大阪に帰ってくるのだ。
母親が戻る日…
僕は仕事で休めなそうにないから無理だと言うと、
母親は寂しそうな顔で家を出ていった。
僕は家で一人ぼっちになると、
母親には悪いことをしたなぁ…と後悔した。
沈んだ気分を吹き飛ばしたくて
僕はテレビをつけた。
司会者とゲストが楽しそうにおしゃべりしている。
その遣り取りで、
僕はゲストが司会者から電報を受け取っているのが気になった。
「そういえば、電報という手があるな!」
お父さんの還暦祝いに、
僕は真っ赤な鳳凰が羽ばたいているデザインのカードを選んで、
メッセージを添えて贈ることにした。
お父さんの還暦祝いが行われた翌日、
母親から電話がかかってきた。
母親の声はいつもより弾んでいた。
「ありがとう。電報届いたよ。
感情をあまり出さないお父さんの久しぶりの笑顔が見れたわ」
「お父さん、喜んでくれたんやな」
「当り前よ。お父さんね、メッセージを読んでからしばらくの間、
鳳凰にみとれていたわ」
おしゃべり好きの母親の話はいつものように脱線し、
なかなか話が尽きなかったが、
ようやく電話を切ることができた。
母親の声が聞こえなくなると、
今度はお父さんの姿が浮かんだ。
今頃
座敷に胡坐をかいて愉快な顔で
お父さんはビールを飲んでいるのかなぁ…
その横で、あの真っ赤な鳳凰は羽を休めていることだろう…